2013年11月22日

久寿玉割ゴ-ル あるき遍路回想

昨年10月4日よりスタ-トした、歩きでの四国八十八ヶ所霊場巡りは、43日も掛かってゴ-ルの
88番寺 大窪寺に辿り着けた。

歩きお遍路が必携するバイブル地図へんろみち保存協力会 発行 四国遍路ひとり歩き同行
二人
)を持たずに、全行程の3分の2を歩き、正確な地図無しの歩き旅は度々に道に迷い、余分な歩きで時間を使い、また宿も非効率な取り方となって、その結果の43日となった。

ゴ-ル前日の11月13日も、 午前10時に87番の長尾寺のお詣りを済ませ、大窪寺までに楽に歩き着く時間から、大窪寺辺りで宿を取ろうと、午前中に宿の予約電話を入れたが何処も取れなかった。 
止むを得ず、この日は長尾寺前の宿に泊まることにし、余った時間は前山ダム・駅の道ながお
行き、また長尾に戻るウォ-キングに費やした。

11月14日の宿は、大窪寺手前の竹屋敷に取れたが、宿入りは午後3時半過ぎと云われ、この日は朝ゆっくりと長尾の宿を発った。 空模様があやしい中、途中におへんろ交流サロン に立ち寄るなど
休みを多くとりながら、大窪寺に向かった。

午後1時頃に、大窪寺の本堂に着いた途端、近くに落雷の大音響が起き、冷たい風と共に大粒の
雨が降り出した。 参拝者は、すべて本堂のひさし下に逃れ、不安気に空を見上げていると、次に
大きな雹がザザッ-と音をたてながら降り始め、まるで白いカ-テンが降りて来ているように見えた。 本堂でお詣りを済ませ再び空を見上げると、黒い雲は消えており、薄っすらと太陽が現れて来た。

この神秘的現象は、88番寺での結願ゴ-ルを祝ってくれる久寿玉割りの様に思えて、無駄歩き・
非効率な宿取りがなければ、結願の札所でこの現象に出合わなかったものだった。
私の四国歩き旅の中で、この久寿玉割りゴ-ルの光景は、一生 脳裏に残る一番の思い出となった。

この日、おへんろ交流サロンで、遍路大使に任命されているが、四国の歩き旅を無事に終えられたのは、多くの方々の親切 と一日の疲れを癒してくれたお遍路を泊める宿 のお蔭だった。

その他に、同じく遍路道を歩いているお遍路仲間からも、宿の食事時に歩くアドバイス・宿情報などを
得て、大いに助けられていた。 特に、10月10日 に泊まった民宿 坂口屋で、食事時に初めて顔を
合わせた少し年配の方から、実経験に基づいた貴重なアドバイス・情報を頂いた。

その方は鈴鹿市の70歳を超えた藤田和清さん で、12年ぶりの四国歩き遍路を行われており、
この日から11月7日まで7度も一緒になる場があり、先達らしい様々な教えをして頂いた。

無事に帰京し、藤田さんに礼状を出したら、丁寧な手紙と共に、彼の1回目の四国歩き遍路体験を
基にした「四国歩きへんろ」 の本を送って下さった。 この本には、四国遍路に関係する博識が書き込まれているが、文章は少しも堅苦しくなく、所どころにユ-モア・暖か味が含まれており、素晴らしい紀行本となっていた。

私は四国歩き遍路の体験・見分を、ボブのブログに記事公開してきて、「四国あるき遍路」のテ-マ
引出しには、既に22の記事が溜まっている。 まだ記事になる多くの思い出があるが、歩き遍路で
お世話になった方々に感謝し、この「久寿玉割りゴ-ル」の記事で、クロ-ジングとしたい。 

     

  


  • Posted by ボブ at 09:44Comments(0)四国あるき遍路