2024年01月01日

時をを刻む

新年を迎え、私が決まって行うのは、窓辺に飾ったこの置時計を動かす事です。時をを刻む

この時計は、古時計のご紹介 その1 で紹介
した、19世紀にフランスで製造されたものです。

高さ55センチ・幅33センチの大きさで、美しく大きなガラスのホヤを取り外し、ゼンマイを捲きます。
ゼンマイを一杯に捲くと、2週間は動き、長針が真上・真下に来ると、済んだ鐘の音で「チン・
チン・チン…」と鳴ります。




普段も動かしたいのですが、万が一ガラスのホヤを割ったりするのが怖く、お正月とハレの日だけ、
動かしています。

駐在で2年半 住んだオルレアンの蚤の市で、ホコリを被り動かなかった時計を見て買い求め、故障原因の部品を別の日に蚤の市で探しだし、分解掃除と調整の結果、150年以上過ぎた時計が、
今でも時を刻むのは嬉しいことです。

時をを刻む置き時計のケースは、若い貴族が釣り上げた
魚を自慢げに持つポ-ズをしており、釣りを行う
私の趣味にあっています。

また、美しく大きなガラスのホヤ ・白磁の
文字盤+ブレゲ針・手作り捲きカギなどが
19世紀の時計として素晴らしく、大のお気に
入りです。

ゼンマイを一杯に捲くと、2週間も動き続けますが、ゼンマイが解けてくると、振り子の動きは
元気を失い、時間に狂いも出て来るのは、
歳を重ねるにつれて弱って行く人間のようにも
思えます。

新年を迎え、この時計を動かす時、私も更に老いの道を進んだ事を、自覚させられます。 
元旦や、冥土の旅の一里塚。 めでたくもあり、めでたくもなし。

昨今は体力の衰えに気付き、フレイルも他人事でなくなってきました。

更にコロナ禍が続く時代、私の寿命が急に切れるかも知れませんが、この置時計はゴミとならず、
後世に伝わっていく事を願うものです。

                                   〈 鍛造で手作りされた美しいカギ 〉
時をを刻む




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    Posted by ボブ at 00:23│Comments(0)時計
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