道しるべ 歩き遍路回想
ア-カイブ記事 公開 : 2013年1月30日
道しるべ(道標) … 目的地までの方向や、距離をしるした立札・石碑など。道案内。
初めての四国歩き遍路に、不十分な地図・情報しか持たなかった私は、12番焼山寺を過ぎてから、道に迷う難儀が起き始めていた。
7日目に泊まった宿で、歩き遍路は
地図本「
四国遍路ひとり歩き同行二人」の携帯なしでは、歩き
続けるのは無理と云われ、一刻も早く入手するようアドバイスを受けた。
その地図本を見せてもらうと、必要な情報が全て載っており納得したが、この地図本を入手出来た
のは、26日後の54番延命寺の売店だった。
この地図本を入手してからは、道に迷うことは少なくなり、宿の予約が楽に出来るようになった。
全行程の3分の2を、
バイブル地図本 なしで、なんとか54番延命寺に辿り着いたものだが、それは
遍路道の要所・分岐点にある
道しるべのお蔭 だった。
遍路道で出会った道しるべは、大きく三つに分けられた。
1.へんろ道保存協力会の道しるべ 宮崎建樹さんが、
赤矢印・
赤お遍路姿など分かりやすい
マ-クを考案され、遍路道の整備目的で、個人の労力・資金によって設置し始めたもの。
道しるべとして
へんろシ-ル・
道しるべ札・
立札が使われ、遍路道の分岐点に貼られたり
設置されており、今の時代のお遍路はこれらの道しるべを頼りに、次の札所へと歩いて行く。
〈 曲がり角の道しるべ札 〉 〈 まっすぐ進めの道しるべ 〉
2.昔の道しるべ… 江戸時代から残る石碑で、人指し指が浮き彫りされ、方向を教えている。
旧遍路道に残った昔の石碑道しるべに出会うと、昔のお遍路と同じ道を歩いている感慨が湧いた。
〈 手間を掛けた浮き彫り石碑 〉 〈 風雪で字がかすれた石碑 〉
3.現代の道しるべ … 国道の道路標識。
四国のみち の道しるべ(石碑、木。)など。
・国道を歩く時に頼りにしたのが、道路標識。
幹線道路から離れると、地名標識は極端に少ない。
・四国を一周する
四国のみち は、国土交通省四国が
設置した最近の道しるべで、石碑・木製の両方が
あり見易かった。
都市部を離れると、地名表示は少なく、誰かに訊きたくても、人影が見当たらないことが多かった。
その様な時、道しるべだけが頼りとなるが、貼られた小さな
へんろシ-ルを見逃してしまったり、
余所者が迷いそうな場所なのに、道しるべは無かったりして、道に迷うことが多々起きた。
逆に、都市部に入ると、
1.の道しるべ が無い事が多く、余計な道歩き修業?をさせられた。
*教訓 「いつまでもあると思うな、親と金。」 → 「
いつまでもあると思うな、道しるべ。」
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