2013年07月16日

古時計

                      ア-カイブ記事      公開 : 2011年7月12日

今の一般時計は、水晶(クオ-ツ)振動子と電子回路主体のム-ブメント(動作機構)を使用し、電池で動くクオ-ツ時計です。
この時計の出現は、わずか30年ほど前ですが、時間精度は高く、電池交換以外ほとんど修理が  不要なことから、時計店の修理ビジネスが失われ、町の時計店の多くが消えて行き、修理技術者は転職を、余儀なくされました。

クオ-ツ時計出現前の一般時計は、人の手でゼンマイを巻き、1日に20秒ほどの誤差は許される
機械式時計でした。
当時の時計は、持ち主にとって高価な貴重品であり、定期的に分解掃除に出し、宝物のように大事に扱われていました。 
機械式時計は、ゼンマイが一杯巻かれた時は、元気良く動き正確な時を刻み、次第に力弱い動きとなり遅れが出ました。 長い間使っていると油が切れて、正確に動かなくなり、落とすと天芯が折れ  完全に動かなくなったものですが、これらは何か命を持ったものの様にも思えました。

9年ほど前、平井堅が歌う「大きな古時計」が流行りましたが、古時計が持ち主と人生を共に歩んだ歌詞の内容に、誰もが共感を覚えたのではないでしょうか? 古時計

私は、人間味を感じる機械式時計が好きで、骨董市でホコリを被っている古時計を    見つけると、かわいそうに思い、ついつい買ってしまいました。
時々それらの一つを取り出して、かっての持ち主が、その時計と共にどの様な人生を  歩んだのか?などに思いを馳せ、手入れの時を過ごしています。

気が付いてみると、今の私は、彼らと同じように、世の中で使われないものとなっていました。

古時計












追記 : 2013年7月16日
一つの職業技術を身につけ、その職業に携わった者にとって、その職業が世の中から消えてしまうのは、死活問題にもなるものです。 
かって時計技術者だった私も、職業を替える破目となり、少し大変な人生経験をしています。

しかし、一つの職業技術を習得した経験は、別の新たな道にも通じるものがあり、私にとって一つの財産となっていた事を、一般会社員になってから気づいています。



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