2015年05月30日

チタケ蕎麦

坂村真民さんの 「念ずれば花ひらく」 の言葉への解釈の一つに、「いつも心に思い描いた望みは、
叶えられる。」が、あるそうです。

前の記事 シモツケの花 http://bobtakeda.tamaliver.jp/e406454.html の中で、我が家の庭の片隅にシモツケの花が咲き出すと、4年住んだ栃木での楽しい体験・経験が思い出されると、
述べています。

多くの思い出の中、特に栃木ならではの飲食体験が懐かしく、「又あれを食べたい・飲みたい。」と
書きましたが、これは心の中で「又あれを食べたい・飲みたい。」と念じていると云えるものです。

栃木の食べ物の中で、初夏に食べたいのはチタケが採れ出す今頃のチタケ蕎麦 で、ブログ記事を書いているうちに「チタケ蕎麦を、また食べたい。」と、念じだしました。

宇都宮で、初めて入った蕎麦屋の品書きに「チタケ蕎麦」があり、どの様な食べ物か知りたく注文し、
店の人にチタケとは? と尋ねています。 チタケ(チチタケ)は各地で採れるキノコですが、シモツケ蕎麦の汁に入れると出汁が出て、蕎麦に良く合うことから、栃木ではマツタケ以上に珍重するキノコと説明してくれました。 初めて食べたチタケ蕎麦の美味しさに満足し、その後もよく食べました。

シモツケの花 の記事を書いた翌日の25日に、以前から計画していた坂東観音巡り 17番満願寺 出流(イズル)観音 への小さな旅に、出掛けました。
 http://www.idurusan.com/

満願寺 は栃木市出流町にあり、栃木駅から市営バスに1時間乗ると着きますが、バス便は1日に
6便しかありません。 池袋からJRで栗橋に行き、東武線に乗り換え栃木駅で降り、10時24分の
バスに乗る予定が、JRに遅れが出て、このバス便に間に合わない栃木駅着となってしまいました。

次のバスには、1時間半ありましたので、蔵の街として観光地の栃木市内を散策し、昼食もここで
取り、時間を過ごそうと考えました。

川越の蔵の街と比べると地味な蔵を見ながら、シモツケ蕎麦の店を物色しましたが、なかなか気に入った店がなく、栃木駅へと戻ろうと考え出し、巴波(うずま)川に沿った遊歩道を辿りだしました。

大きな鯉が群れ泳ぐ川には、風情ある観光遊覧舟も浮かび、この道を選んで良かったと思いながら、川から少し離れた場所にソバ屋を見つけ、店の前に「おすすめ品 ちたけつけ汁 そば」の書き物があり、迷う事なくこの店に入り、昨日に念じた「チタケ蕎麦」を注文しました。 チタケの出汁が良くでた
汁に、シモツケ蕎麦をつけて食べ、大満足の昼食となりました。

出流観音 には1時半に着き、戻りのバスまで2時間もあって、ここでは参道のソバ屋に入り、おやつ代わりに名物の出流蕎麦を食べ、こちらも満足出来ました。

念ずれば、チタケ蕎麦を食べられる。」をすぐに経験出来て、JRの遅れにも感謝した一日でした。

     〈 ソバ屋の店前の書き物 〉              〈 つけ汁は定番どうりナスとチタケ入り 〉











                        〈 巴波川に浮かぶ観光舟 〉








  


  • Posted by ボブ at 12:20Comments(0)食べ物

    2015年05月21日

    日本美術の超絶技巧

    日経新聞 文芸欄に、「日本美術の超絶技巧」シリ-ズが、始まりました。
    5月20日第1回目の記事に、日本人の美意識だったわび・さび と対極の 超絶技巧 の作品と」して、
    伊藤若冲「動植綵絵・紫陽花双鶏図」が、解説されていました。

    記事の終わりに、「来年は若冲生誕300年で、大規模な伊藤若冲展覧会が企画されていると聞いている。」と書かれており、この企画が実現されたなら、ぜひ再び若冲の作品を鑑賞したいと楽しみが
    出来ました。

    今まで、伊藤若冲の展覧会に3回訪れており、それを述べた私のブログ記事を読み直してみました。

                       若冲がきてくれました展 
                              ア-カイブ記事        公開 : 2013年4月22日

    ロサンゼルスに住む、江戸絵画の世界的コレクタ- ジョ-・プライス夫妻が、東日本大震災の復興支援の目的で、選りすぐりの絵画100点を米国から日本に運び込み、若冲が来てくれました展
    名付け、3月1日から仙台を皮切りに、岩手~福島と公開して行きます。

    私が、江戸中期の絵師 伊藤若冲の名前と作品を知ったのは、7年前に東京博物館で開催された
    若冲と江戸絵画展 を見学した時でした。
    高校の美術史教科書には、伊藤若冲の記載はなく、この絵画展で若冲の作品を観て「これほどの
    作品を残した絵師が、なぜ日本では評価されず、作品が海外に流失してしまったのだろうか?」と、
    疑問に思ったものでした。 
    この展示会で、一番印象に残った作品は鳥獣花木図屏風で、8万6千個の升目に着色したモザイク画には、多種多様の動物・鳥の楽園が描かれ、スケ-ルの大きい構図・楽しさ・美しさで見飽きることなく、またゆっくり鑑賞したいと思いました。

    その後、4年前に開催された皇室名宝展を見学した際に、展示品の目玉の一つとして伊藤若冲の
    動植さい絵・群鶏図 があり、皇室が日本のお宝として所蔵している事が分かり、納得出来ました。
    動植さい絵・群鶏図は鋭い観察に基づいて、鶏を始め生き物が極細密に描かれ、色彩も鮮やかで
    その素晴らしさに感嘆しました。

    ジョ-・プライス夫妻が、「東北の人々、特に子供たちに美しいものをお見せし、元気付けたい。」と、再び鳥獣花木図屏風を持ち込み、今回はガラスケ-スなし展示と知り、心遣いを嬉しく思いました。

    ようやく4月17日に、仙台市博物館で開催の若冲が来てくれました展 を訪れ、館内はさほど混んでいない良い環境の中、 今回は鳥獣花木図屏風ガラスケ-ス越しでなく 、本物の色彩を直接鑑賞する事が出来、訪れた甲斐がありました。
    また仙台市博物館では、江戸絵画の楽しさを学べるよう、分かり易い分類にした展示構成と解説を
    しており、好評でした。

    ジョ-・プライス夫妻の志から、高校生以下は無料ですので、この機会に東北に住む中高生徒たちは江戸絵画の名作・特に鳥獣花木図屏風を鑑賞されておくと良いと、思います。
    (この至高の美術品が、日本で公開展示されるのは、今回が最後では?とも、云われています。)

                   〈 鳥獣花木図屏風 右半分 169センチ x 374センチ 〉






      


  • Posted by ボブ at 12:08Comments(0)雑記

    2015年05月10日

    江戸前のアサリを食べたい

    昔食べた江戸前アサリの味を覚えている私の舌は、ス-パ-で売られている昨今のアサリでは、
    アサリ本来の美味しさを感じられません。

    その原因は、ス-パ-で売られるアサリの大半は中国・韓国からの輸入物で、アサリ貝は生き延びるため身を細らせ、さらに低温保存で身は硬くなり、アサリ本来の美味しさが失われているからです。

    本物の江戸前アサリを食べたくなった 私は、4年前から東京湾の三番瀬で行う渡船潮干狩りに
    参加し、天然アサリを自分で採取するようになりました。 東西線妙典駅から徒歩10分ほどにある
    江戸川沿いの高橋遊船 が渡船潮干狩りを行っており、催行日を確認・予約し参加しています。
         
    高橋遊船  http://www.gyo.ne.jp/rep_tsuri_view%7CCID-takahashi_y.htm

    5月6日に今年初めての渡船潮干狩りに参加しましたが、今まで潮干狩りをした場所でなく三番瀬に近い人工干潟 でした。 昨年アサリがたくさん採れた場所は、青潮で貝が死に居なくなり、新しい
    場所探しで人工干潟を試し採りしたところ大粒アサリが採れたそうで、ここを大粒狙いの場所と呼び
    潮干狩りをさせています。

    この人工干潟 は、広い海辺に砂を運び埋めたもので、潮が引くと広い砂地が干潟状になって現れるものでした。 船からこの干潟に降り立つと、きれいな砂地が広がって見えますが、干潟特有のカニなどの小さな生き物は見えませんでした。 
    表面がきれいな砂地を、クマデで掻いて貝を探しますが、手応えは少なく、高橋遊船の人は「アサリはあまり居なく、6畳の広さにアサリ1個が採れれば良いほう だから、砂地を掻き続けてアサリを
    探して下さい。」と、説明していました。

    普通の潮干狩り場所では1個のアサリが採れると、その近辺で幾つも続いて取れるものですが、この干潟でそのような事がないのと、小さな貝は居ないことから、ポツンポツンと採れた大粒アサリは他所から運んで撒いた貝ではないか?と思ってしまいました。

    砂地との格闘で得た大粒アサリを、夕食時に酒蒸しにしました。 カイガラが開いたアサリの身は、
    昨年までのようにフックラとしておらず、ほとんどが痩せており色も良くないものがありました。
    食べてみると、フックラ・プリプリ感がないだけでなく、江戸前アサリの味もなく、この大粒アサリは
    人工干潟に巻かれた輸入アサリ と、私は判断しました。

    ス-パ-で売っている輸入アサリを、苦労して採ってきた私で、がっかりの1日となってしまいました。

    大粒狙いの場所でない日に、もう1度出掛け、ぜひ天然江戸前アサリを食べたい と願っています。

          〈 大粒アサリの酒蒸し 〉                〈 身が固いホンビノス貝 25個も 〉











         〈 シオフキ貝 昔は捨てていた… 〉             〈 人工干潟に着いた 〉








      


  • Posted by ボブ at 10:43Comments(0)食べ物

    2015年05月01日

    お蔭さまで花盛り

    4年前、30年も住み古くなった家を、終の棲家 に向けて、建て替えました。

    その後に、お祝いにお訪れてくれる親戚・友人たちが、、「お祝いに、何か欲しい物は?」と尋ねて
    くれ、私の希望として クレマチス斑入り青木山椒の木 と伝えていました。

    親戚・友人たちは、それぞれ時間を掛け探してくれ、来訪時にお祝いとして持ってきてくれています。
    その後、それぞれの木は元気に育って、今の薫風の季節に花を咲かせてくれています。

    1.クレマチス ドクタ-ラッペル
    蔓性の花の女王と呼ばれるクレマチス。 その中でも人気のあるドクタ-ラッペルは、艶やかな花を一斉に開かせ、見応えがあります。 蔓性ですので、植える場所は狭くて良く、フェンス沿いに育ったクレマチスが開花すると、道行く人達の目も楽しませてくれています。

    2.斑入り青木
    青木は日蔭でも丈夫に育ち、斑入りは陽の当らぬ場所に植えると、その場所を明るくしてくれます。
    もともと野山に自生する常緑樹で、丈夫で手間が掛からず助かります。 今の時期は新しい葉に生え替わりますが、よく見ると地味な花が咲いていました。 うまく行くと、この先に楕円形の真っ赤な実を付けてくれますので、時々観察してゆきます。

    3.山椒の木
    芽吹き若葉の佃煮は絶品で、自家製で作れたらと、友人に頼み、彼の家に生えていた苗木を持ってきてもらいました。 まだ木は若く、佃煮にするほど若葉が採れませんが、今年は採った若葉で山椒味噌をたっぷり作り、保存しています。
    田楽味噌として良く、炊き立てのご飯に乗せて食べると、オカズ要らずで食が進みます。

    若葉の先を良く見ると、小さな黄色の花が付いていました。
    山椒の木は、雌雄で木が別々にあり、この先に結実するか不明です。 一応2本の木を並べ植えていますので、運よく当たれば「山椒は小粒で、ピリリと辛い。」と云われる実が採れるのですが……。

        〈 クレマチス ドクタ-ラッペル 〉                〈 地味な青木の花 〉











    〈 山椒の花 - 雄花?雌花? 大きさ 2センチ 〉











      


  • Posted by ボブ at 10:30Comments(0)植物・園芸