2013年10月29日

親切な人々 あるき遍路回想

昨年10~11月の時節に四国に出掛け、初めての遍路を乗り物を一切使わずに歩き通し、88ヶ寺+10ヶ寺の巡礼を行うことが出来た。

この成就は、不慣れな土地を歩いて、道に迷うと土地の人々の親切な教え・案内があり、一日中歩き通す苦行に疲れを覚える頃に、お遍路への暖かい励ましの言葉・お接待がある等、四国の何処でもお遍路を暖かく支えてくれる風土のお蔭だった。

多くの方々から親切を受けたが、中でも昨年10月30日に愛媛県内子町で受けた親身な親切は、
忘れ難い思い出になった。

29日は、43番寺の明石寺を参拝の後、卯之町旅館まつちや に宿が取れ、お遍路に良い評判の女将さんの暖かなモテナシに、一日の疲れが取れ、また卯之町の四つの自慢を教えてもらっている。

30日(火)は、卯之町から大洲市を通り抜け、内子町で宿を取る予定で、平坦な道を歩く行程と歩く距離は多くなく、楽な一日と考えていた。 大洲市の十夜ヶ橋大師堂をお詣りし、内子町に4時前に着いていた。 すぐに町の観光センタ-に行き うちこ散策マップ をもらい、この情報から宿取りを
開始した。

マップによると宿は6軒あり、平日なので宿は何処かで取れると気楽に考え、小さな町なので一軒
一軒と訪れ宿泊を頼んだが、すべての宿から満室の理由で断られてしまった。 最後に尋ねてみた
月乃屋 の主人は、「今日は、ドイツの団体客が内子町を訪れており、どの宿もドイツの客で埋まっている。」と、申し訳なさそうに事情を説明してくれた。

月乃屋を去ろうとした時に、宿の主人は、内子町を出て約4Km先にお遍路無料宿 がある事と、
その場所への道を詳しく教えてくれた。 さらに、「途中に道の駅 「内子フレッシュパ-クからり」 があるので、食べ物は、そこで調達して行くと良い。」と、アドバイスもしてくれた。

6時前に道の駅に着き、その夜の食べ物を物色していると、中年の男性が「6時を過ぎると、弁当類は割引になるので、少し待って買ったほうがいいよ。」と、教えてくれた。
さらに「お遍路さんは、今日の宿は取れているの?」と聞いてきたので、事情を話すと「知り合いで、泊めてくれそうな家に電話してあげる。」と言い、3軒ほど電話してくれたが、都合はつかなかった。

6時が過ぎて、弁当と飲み物を買い、長岡山トンネル先の無料宿を目指して歩き始めた。 すっかり暗くなり、懐中電灯を使いながら心細く歩いていると、車が一台止まり、駅の道で親切にしてくれた
男性で、「お遍路さん、この弁当は明日も大丈夫だから、食べてよ。」と手渡してくれた。

車が去って、さらに道を歩いていると軽トラックが止まり、月乃家の主人が「宿の仕事が空いたので、お遍路さん、無料宿までお送りします。」と、言ってくれました。

乗り物を一切使わない あるき遍路 をしていると説明し、お礼と共に丁寧にお断りしたが、暗く寒さを覚える道を歩き続けていた私は、これら二人の親身の親切に感動し、元気を取り戻していた。

宿が取れない場合を考えて、野宿への用意もしてあったが、その夜の寒さでの野宿は、翌日以降の体調に悪影響が出たはずだが、親切な人々のお蔭で、お遍路無料宿の暖かな布団で眠れ、翌朝のお弁当もあって、健康を損ねることなくあるき遍路を続けられた。

1年前の出来事は、鮮明に脳裏に残っており、この先も忘れ難い思い出として、残るものと思う。

                  〈 10月29日 43番寺 明石寺を参拝 〉 

  


  • Posted by ボブ at 11:59Comments(0)四国あるき遍路

    2013年10月14日

    ダブルチャンス

    10月9日~11日に、高山祭 見物+上高地散策をしてきました。

    様々な人達と一緒行動のパックツア-の旅行は好きではありませんが、有名な祭り見物の旅では、宿の予約・見物席の確保は個人では難しく、今回の秋の高山祭はパックツア-に委ねました。

    ある旅行会社の「ダブルチャンス 『秋の高山祭』 と上高地」の広告を見て、ダブルチャンスの意味を確かめずに、参加申し込みをしました。

    出発前日に大型台風24号が九州に接近し、台風の進路は日本海側とのニュ-スから、ツア-の
    中止が心配されましたが、夕方に旅行会社から電話があり、天候状況が何であれ出発すると伝えて来ました。

    9日の東京の朝は台風の影響はなく、予定どうりの出発となり、長野新幹線で上田まで行き観光バスに乗り換え、松本市経由で高山へと向かいました。 途中休憩のアルプス街道平湯あたりから、雨が降り出しましたが、高山に着くと雨は止んでおり、この晩の宵祭を見れると期待しました。
    しかし、ホテルにチェックインすると、この日の高山祭の行事はすべて中止と知らされ、特に楽しみにしていた宵祭の見物が出来なくなりました。

    10日の朝、早起きして露天風呂に入ると小雨が降っており、祭の催行を危ぶみましたが、早目の
    朝食を済ませホテルのロビ-に行くと、予定どうりに祭の行事は行われると伝えられました。

    ホテルの人の話では、二日間の高山祭のどちらかは雨で中止になる事が多いそうで、私たちの
    添乗員は「今回の企画は、9日と10日と2回見物の機会があるので、ダブルチャンスと銘打っているのです。」と説明を加え、私はようやくダブルチャンスの意味を理解出来ました。

    宮川沿いの朝市見物で買い物をし、御神幸の行列を追い歩きながら桜山八幡宮に辿り着き、参拝の後は、その前で行われる屋台のからくり奉納を見物出来ました。 天気はぐんぐんと回復し、からくり奉納が行われた時は雲一つない青天で、水分補給をしながらのからくり奉納見物となりました。

    お目当てのからくり奉納見物の後は、小京都と云われる高山の街を見物し、碁盤目の街並みを
    そぞろ歩き、高山ラ-メンで昼食を取り、気付くと高山がすっかり好きになった私でした。

    特に、さんまちを歩くと地酒の酒蔵が多くあり、グルメが喜ぶ食べ物屋が次々とあって、飛騨牛・棒葉味噌料理・高山ラ-メン・居酒屋グルメなど、高山ラ-メンをとても美味しく食べた後の私は「これを
    食べたい、あれも食べたい。」「これを飲みたい、あれも飲みたい。」と、頭の中は飲食のことで一杯になっていました。

    次回は、春の高山祭に個人で行き、ビジネスホテルに泊まり、夜は居酒屋グルメのハシゴをして、
    飲食でのダブルチャンスでは無く、トリプルチャンスの旅にしたい と思います。

      


  • Posted by ボブ at 11:40Comments(0)外出

    2013年10月03日

    四国あるき遍路 GO!

                          ア-カイブ記事      公開 : 2012年9月30日

    10月に入りましたら、天候の様子を見て 四国八十八ヶ所霊場 を巡る「四国あるき遍路 に、出発します。 

    あるき遍路は、乗り物を一切使わずに自分の足を頼りに、四国八十八ヶ所霊場を巡るものです。
    途中に へんろ転がし など、難所が何か所も有るそうですので、途中で挫折すれば、早く戻る事と
    なり、最短では1週間以内でギブアップし、戻っているかもしれません。
    この場合、水泳教室での合言葉 「三ナイ主義」 (歳を忘れない見栄を張らない頑張らない。」 に従って、あるき遍路を行った結果となります。

    次のケ-スとして、一つの県で一回戻り、再び出掛け、4回の四国行きで結願させるつなぎ遍路
    可能性もあります。 この場合は、疲労度・体力・気力などの状態から判断し、4回に分けて行う形になります。

    最長のケ-スは、1回の四国行きで 88ヶ寺+10ヶ寺 を巡り、約1,400Kmを歩き通すもので、
    これが達成出来れば健康の証しともなり、一生の良い思い出となります。
    こちらの場合は、中学英語テキストに載っていた、田部井淳子さん の言葉に、従った結果です。
    田部井淳子さんは、エベレストの登頂と七大陸最高峰の踏破を、女性として、世界で初めて成功
    させています。
     
         “ You can reach the top of any mountain if you walk step by step.
          You don’t have to walk fast. You only have to keep walking.
          There’s no shortcut , no giving up.”

    「着実に歩けば、貴方は如何なる山の頂上にも着く事が出来ます。 早く歩く必要はありません。 
     必要なことは、歩きを続けることです。 手っ取り早い方法はありません。 諦めないことです。」

    *上の言葉は、山の頂上目標 に替え、歩く行う に替えても通じる、よい教訓です。

    ボブのブログの更新は、戻ってからとなりますが、いつ戻れるか?は、今のところ不明です。
    無事に、結願出来ましたら、四国あるき遍路の報告記事を公開しようか、と思っています。

    では、もうすぐ四国に、出掛けます。

    追記 : 2013年10月3日
    昨年の今日10月3日に、新幹線で京都に行き、高速バスに
    乗り換え夕方に鳴門市に入りました。
    その晩は、鳴門市のホテルに泊まり、翌日から四国あるき遍路をスタ-トし、乗り物を一切使わずに通しで 四国一周をすることが出来、たくさんの良い思い出を残せました。

    田部井淳子さんの言葉に従って、歩き続けた結果でした。  


  • Posted by ボブ at 08:19Comments(0)四国あるき遍路